ぐんま探検 第2回「わたらせ渓谷鉄道」
桐生発 → 富弘美術館
山々に囲まれ、桐生市内を流れる渡良瀬川。かつて織物の町として栄えた町並みに、
なんとものどかな風景をかもし出してくれます。
さて、今回は、渡良瀬川上流の美しい渓谷沿いを走る『わたらせ渓谷鉄道(通称わた渓)』に乗って、
いざ出発!!ちょっくら行ってみんべぇ?
地元を走る列車でありながら乗る機会がなかった『わた渓』。 山は寒いだろうと、1枚余分に着込みすっかり旅人気分で、いざ出発です!!
今日は平日。ガラーンとあいていると思いきや、東京近郊からの観光客でたちまち車内は満員に。
崖っぷちスレスレを走るスリリングさと眼下に見える渓谷の美を満喫しながら山間を走り続けること約50分。
降り立った無人駅の屋根にはコケが生え、見渡す限りが山・山・山。田舎育ちの私でさえ、超ビックリ!ここはどこ?いつの時代?
さて、大自然に囲まれた草木湖のほとりに今回の目的地『富弘美術館』はあります。
富弘さんの絵には、生きとし生けるものにやさしい愛情がそそがれ、添えてる詩にも、五体満足の私には表現できないものばかり。
いや、五体満足のだから彼のような感性を置き去りにしてしまっているのかも...。富弘さんのその時々の声が私の心にも響いてきました。
作品の余韻とともに駅に戻ると発車時間でもないのに列車あり!?慌てて近づくと『レストラン清流』の文字が!!せっかくなのでここでお昼をとることにしました。引退した客車をそのまま利用した"車内"では声を潜めて会話をしがちに...。
ちょっと足をのばすとこんなに近くにもまだまだ知らない空間はたくさんあるんですね。
紅葉シーズンになると毎年のように取り上げられる『わたらせ渓谷鉄道』。
地元の超ローカル鉄道が全国ネットで放送されるんですから驚きです。
この時期が旬の『わた渓』に乗って、近くの秋を満喫してきました。
確かに、眼下を流れる渡良瀬川の渓流美、山間部をくぐりぬけるあの迫力感は
乗った人にしかわからない感動です。まるで、車窓がピクチャーウィンドウの
窓枠みたい...。
そして、富弘美術館では、富弘さんの奥深い詩や柔らかい色調の絵が
語りかけてくれる作品の一つ一つをじっくりと見つめることができました。
最近はどこに行くにも車でしたが、たまにはこんな列車の旅もいいものですね。
身近な見慣れた風景でも、旅人気分を味わうことができました。